今月は私の誕生日があったのですが、お友だちのQueenさまより双竜SSをプレゼントして頂きました。
Queenさまとは別ジャンルで仲良くさせて頂いているのですが、まさか双竜でSSを書いて頂けるとは思っておらず驚きました。
許可を頂いたので、ありがたく飾らせて頂きます(*´ω`*)
このSSに挿絵でも描けたら…と思ってイラストを描いたのですが…
ちょっとサイズが大きかったのでギャラリーの方にupしました(;´∀`)
宜しければそちらも見てやって下さいませ。
このSSは現代設定で小十郎と政宗様が恋人同士です。
政宗様は大学生で小十郎は広告代理店勤務。上司は松永サンです。
それでは、QueenさまのSSをお楽しみ下さい。
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まぐさま、お誕生日おめでとうございます。
以前まぐさまが書いていらっしゃった現代版バレンタインのバースデー版を書いてみました。
…松永部長を書きたかっただけかもしれません(//∀//)
初めてな上に現代版なので、セリフ回しとか何かと変かもしれません。
こじゅの方がザンネンで筆頭はカワイコちゃんなイメージで書いてます。
職場が勝手に広告代理店になったのはザク豆腐とか出したかったからwww
色々テキトーですが、片目をつぶってご笑納下さい。
『19歳のバースデー 現代版』
「ええ、では8月3日午後7時に…。」
昼休み、俺は、ホテルのレストランの予約を確認し、頬を弛ませた。
俺の会社は、広告代理店である。夏休みは色々な企画モノで忙しい…なのに、大学生の政宗様は、テストや課題レポートの準備があるとはいえ…概ねヒマ…なのである。
何としてでも誕生日だけは死守しなければ!!俺はひと月以上前から緻密な計画を練り、完璧なプランを作り上げた。
食事をして、ラウンジで夜景を見てそれから予約してあるホテルのスウィートへ…
かなりボーナスを注ぎ込むことになるが、この際だ、気にするまい。
…顔の筋肉が弛み過ぎていただろうか…俺の甘いひとときの妄想は、上司の猫なで声によって断ち切られた。松永部長である。
「…片倉くん、デートの約束かな?もしかして、スカイツリーの見えるところかね?予約大変だったろう?しかし、残念だね。行けないよ、卿は。」
「…は!?」
俺は、いつも何かと事あるごとに自分に絡んでくる上司を親の敵のように睨み付けた。嫌な予感がする。
「卿は、ガンダム関係の食品の担当であっただろう?ザク豆腐評判良くてね。アイスメーカーからガンダムアイスの企画が来ている。プレゼン8月3日だから!」
「ちょ…!!部長!アイスの企画8月って遅すぎでしょう!?それ確か断ったはずでは…?」
俺は必死で食い下がった。松永部長の気まぐれで俺の大切な政宗様をがっかりさせるわけにはいかない。松永部長はニヤニヤ笑う。
「…今年は思いの外、暑いからね。白熊とかガリガリくんとか氷系が人気で、アイスが本格的に売れ出すのは9月以降になりそうだから、大丈夫なのだよ。九州とか普通に冬まで売れてるし。」
(…なのだよ、じゃねえぇ〜〜!!)
俺は、これ以上険悪に出来ない位の目付きで部長を睨んだが、部長はむしろ嬉しそうに声を上げて笑った。
「…まだ3日ある、キャンセルしたまえ、キャンセル料がかからぬうちに。…デートの相手を私にしてくれるのなら行かせてやらん訳でもないが…。」
俺は、松永部長のセクハラ&パワハラにぶち切れてすぐさま予約をキャンセルした。
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(…それにしても、3日って、プレゼンの準備3日でやれって…無理だろ…無茶苦茶言いやがって!!)
いや、ガンダムは好きだ、いくらでもイメージは湧いてくる…通常なら楽しいくらいの仕事だが!
これから毎日終電まで残業し、誕生日すら一緒に過ごせない…などとどの口で政宗様に告げればよいのだろう。
…この口で申し上げるしかないのだが…。
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「…OK,Don't
mindだ、ガンダムじゃしょうがねえ…、気にすんな。」
殊更さらりと言われた政宗様の健気さに、俺は切腹して詫びたい衝動に駆られた。俺の情けない顔に気がついて、政宗様はちょっと困ったように唇の片端を持ち上げて笑った。
「…実を言えば、ああいうところで二人で食事とかするのちょっと、こっ恥ずかしいから苦手なんだよ…だから、あんまり気にするな」
政宗様の頬に薄く朱が走る。…そんなことわかっておりますとも…だからこそ、そうしたかったのに。
…がっかりしているのは、実は自分の方だということに俺は気が付いた。
政宗様は、俺が持ち帰ったガンダムアイスのパッケージの試作品をしげしげと眺めて言った。
「赤い彗星はstrawberry味か?ちょっと酸っぱいくらいのヤツがCOOLだぜ。…色々奇をてらっても結局は味だ。美味いヤツが勝つ。」
「…なるほど、一理ありますね。」
俺がパッケージを眺めながら考え込んでいると、焦れったさそうに政宗様が後ろから俺に抱きついて来た。
「Hey、時間ないぜ?今夜やるの?やらねぇの?あんまり放っとくと出てっちゃうぜ、俺…」
「…それは困ります…。」
俺は、とりあえずは仕事もなにもかもうっちゃって、目の前の魅力的な存在に心身のすべてを捧げることにした。
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ガンダムアイスのプレゼンは順調に終わり、俺はその企画をゲットした…ということは、これからも残業が続くということで…必ずしも喜ばしいばかりではなかったが…祝杯もそこそこに俺は、政宗様の待つ我が家へと戻った。
「…意外に早かったな、勝ったのか?」
「ええ、おかげさまで…アイス食べますか?」
「…後でいい…それより、欲しいものがある…。」
ソファーで居眠りをしていたらしい政宗様は、寝起きのしどけない様子で俺の方を窺った。俺はドキドキしながら、返事をする。
「…何でしょう、お誕生日ですから何でもおねだり下さい。」
「…これにハンコが欲しい…。」
俺は所詮、結婚適齢期の人間のオスらしい、ハンコという言葉に過剰に反応した。
ハンコって…まさか婚姻届け…?いや、男同士にそれはない…だが養子縁組みとか、それに準じたそういうものだろうか。
政宗様はそういう確かな絆を俺に求めていらっしゃるのか・・・もちろん何にでも捺して差し上げましょう!!
何という素晴らしいバースデープレゼント!!俺は言われるままハンコを押す。政宗様は、嬉しそうに頬を染めた。
「…駄目だって言われると思ってた。サンキュ…明日書類提出しとく。…で…」
「…で…?」
俺は、デレデレの脳ミソで政宗様の言葉を反復した。
「…金、振り込んでもらっていいかな?」
「…金?」
俺は初めて我にかえって、書類に目を落とした。それは、中型バイクの教習所の申し込み書だった。
「…いけません!!バイクは危険なので駄目だと申し上げていたはずですが…!?」
「HA!今、いいって言ってハンコ捺したじゃねーか、訳わかんねーYO?」
政宗様は、むっつりと不機嫌に俺をにらんだ。
「何の書類だと思ったんだよ?」
俺は、婚姻届け…とはさすがに言えず、言葉を濁す。政宗様は尚も不機嫌そうに口を尖らせる。
「退屈なんだよ、大学休みだし、バイト禁止っていうし、…普免は取ったし…お前は仕事だし…。ユキムラやケージも取ったんたぜ、中免…。中免取ったらさ、バイク買って、2ケツで走ろうぜ…それ、高級レストランでデートするより恥ずかしくないし…。」
…俺は、政宗様のその甘美な誘惑に負けた。
「…絶対に一人で遠乗りしてはいけませんよ!?」
「All
rights…愛してるぜ…」
俺は、脳内をピタピタのライダースーツ姿の政宗様だとか、フルフェイスのヘルメットを取った時、悩ましく流れ落ちる政宗様の長い黒髪だとか…あれこれ妄想でいっぱいにしながら、政宗様に襲い掛かる。
誕生日おめでとうございます、政宗様。
だが本当にハッピーなのは俺の方です。
END
Queenさま、ありがとうございました!(*´Д`)
ちょっと残念な感じの小十郎がうちのサイトにはピッタリですなw
幸村や慶次やアニキたちと一緒にツーリングへ行く政宗様をハラハラしながら心配そうに見送る小十郎が目に浮かびます。
そして我慢しきれずに車でこっそり追跡する小十郎も目に浮かびます。
「ピタピタライダースーツは色々と危険ですので俺の前でだけ着用して下さい!」と涙目で訴える小十郎も目に浮かびます。
…誕生日って良いもんですねぇ(*´ω`*)